経営者・オーナーの方に株式譲渡のメリット・デメリットを解説!
株式譲渡のメリット・デメリットを徹底解説!
事業や会社を売却したい経営者・オーナーの方へ
会社を売却したいと考えた時に、まず思い浮かぶのが「事業譲渡」と「株式譲渡」ではないでしょうか?
この二つの方法は、それぞれ異なるメリットとデメリットがあり、会社や経営者の状況によって最適な方法は異なります。
本記事では、株式譲渡に焦点を当て、メリットとデメリットを徹底解説します。さらに、株式譲渡を成功させるためのポイントや注意点も詳しく説明します。
目次
株式譲渡とは?
株式譲渡とは、会社の所有権を証明する株式を第三者に譲渡する行為です。会社全体を売却するのではなく、株式を譲渡することで会社の所有権を移転します。
株式譲渡のメリット
会社を売却するまでの期間が短い
株式譲渡は、事業譲渡と比べて手続きが簡潔なため、会社を売却するまでの期間が短くなります。通常、数ヶ月から1年程度で完了します。
会社を売却する際に、会社を清算する必要がない
株式譲渡では、会社を清算することなく、会社を売却することができます。そのため、清算に伴う費用や手続きを省略できます。
会社を売却する際に、会社を買収する側の負担が少ない
株式譲渡では、会社を買収する側は、会社の資産や負債を引き継ぐ必要はありません。そのため、会社を買収する側の負担が少なくなります。
事業承継税制の利用が可能
株式譲渡は、事業承継税制の適用対象となる場合があります。事業承継税制を利用することで、相続税や贈与税を軽減することができます。
従業員の雇用維持がしやすい
株式譲渡では、会社が存続するため、従業員の雇用維持がしやすいというメリットがあります。
株式譲渡のデメリット
経営権が譲渡される
株式譲渡では、会社の所有権とともに経営権も譲渡されます。そのため、会社を売却した後、経営者としての影響力はなくなります。
譲渡益に課税される
株式譲渡で得た利益には、譲渡益課税がされます。譲渡益課税は、所得税と住民税が課税されます。
簿外債務のリスクがある
株式譲渡では、会社の簿外債務も引き継がれます。簿外債務とは、会社の財務諸表に記載されていない債務です。簿外債務が発覚した場合、会社を買収した側が負担する可能性があります。
買収先との交渉が複雑になる
株式譲渡では、買収先企業との交渉が複雑になる場合があります。買収価格や譲渡条件などについて、双方で合意する必要があります。
従業員のモチベーション低下
株式譲渡によって経営者が変わる場合、従業員のモチベーションが低下する可能性があります。その理由は、以下のとおりです。
- 経営者の交代により、従業員はこれまで築き上げてきた関係や仕事のやり方が変わる可能性があるため、不安や不満を感じてしまう。
- 新しい経営者の経営方針や人事制度が、従業員の希望と合わない可能性がある。
- 株式譲渡によって、会社が倒産や縮小などの危機に直面する可能性がある。
株式譲渡を成功させるためのポイント
事前に情報収集をする
株式譲渡を検討する前に、株式譲渡に関する情報収集を十分に行うことが重要です。メリットやデメリット、手続きの流れ、税務上の注意点などを理解しておきましょう。
専門家に相談する
株式譲渡は、専門知識が必要となる複雑な手続きです。そのため、税理士や弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。
譲渡先企業を慎重に選ぶ
株式譲渡を成功させるためには、譲渡先企業を慎重に選ぶことが重要です。会社の理念や経営方針、財務状況などをしっかりと確認しましょう。
契約書をしっかりと確認する
株式譲渡の際には、契約書をしっかりと確認することが重要です。譲渡価格や譲渡条件などを明確に記載し、トラブルを防止しましょう
従業員への説明を丁寧に行う
株式譲渡によって経営者が変わる場合、従業員への説明を丁寧に行うことが重要です。株式譲渡の目的やメリット、デメリットなどをしっかりと説明し、不安や不満を解消しましょう
まとめ
株式譲渡は、会社を売却する有効な手段の一つです。メリットとデメリットを理解した上で、専門家のアドバイスを受けながら、慎重に検討することが重要です。